虫を食べる植物と菌類の不思議
「虫を食べる」という特性をもつ食虫植物と冬虫夏草類は世界中に生息します。これら生き物は、植物と菌類それぞれの歴史の中で独立して何回も進化してきました。食虫植物は観賞用植物として、冬虫夏草は生薬として人々に利用されています。その一方、人間活動の影響を受け、絶滅が危惧されるようになってしまった種や野生絶滅してしまった種もあります。本展示では、食虫植物と冬虫夏草類の多様性と虫を捕まえる仕掛けを鮮明な写真と4K映像で紹介し、進化の妙や生育状況などをふまえながら、人と自然のより良い関係について考えます。
食虫植物の捕虫
講演会
○企画展の内容をより深く理解できる講演会を開催します。参加にはお申し込みが必要です。
○料金:無料(要企画展観覧券)
○対象:どなたでも
○人数:100名
○場所:当館2F講堂
申込⽅法
上記、各講演の「申込み」より申込、あるいは当館窓⼝のいずれかにてお申し込み下さい。※定員数に達し次第、締め切ります。
- 必要事項
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- 参加したい講演会の⽇付
- 参加者⽒名
- 電話番号
※来場者皆様の健康と安全確保を最優先に考慮し予定を変更する場合がございます。
チケット・開催概要
- 会期:
- 2020年12⽉5⽇(⼟)~2021年4⽉4⽇(⽇)
※休館⽇は毎週⽉曜⽇(⽉曜⽇祝⽇の場合は次の平日)、年末年始(12⽉28⽇〜1⽉1⽇) - 場所:
- 企画展示室1・2
- 観覧料:
- 一般600円(500円)、
小学生以上大学生以下・70歳以上300円(200円)
※( )内は前売料金及び20名以上の団体料金。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその付添者1名は無料
※常設展も併せてご観覧いただけます。
企画展図録
企画展図録『食虫植物 シンカのからくり』
現在開催中の企画展「食虫植物―シンカのからくり―」の図録です。
食虫植物と聞いて多くの方の脳裏にまず浮かぶのは、ハエトリソウがハエやアリなどの昆虫を一瞬にして捕まえるシーンではないでしょうか。動く虫たちを植物や菌類が食べてしまうという事実は、古くから人々の興味を掻き立ててきました。食虫植物は虫を食べない普通の植物から進化してきたと考えられています。そのため、ハエトリソウの武器である捕虫葉がもつ数々の特徴は、「虫を食べる」という目的のためだけに進化してきた軌跡であるともいえます。
食虫植物には園芸的に栽培できる種が多く知られており、観賞用植物として我々の好奇心を掻き立ててくれます。「虫を食べる菌類」である冬虫夏草類もまた生薬や医学分野において利用されています。その一方で、人間が暮らしのためにため池や湿地を埋め立てたり、水質を悪化させたりしたことにより生息地が奪われた種や、人間の生活様式の変化により、絶滅が心配されている種がいます。
本企画展「食虫植物―シンカのからくり―」では、食虫植物や冬虫夏草類が「虫を食べる」ためにどのようなシンカ(進化)を遂げてきたのかを見ていくとともに、彼らと人との関係のシンカ(深化)について考えます。本展が普段あまり目にすることのない食虫植物と冬虫夏草類への理解を深め、我々の暮らしと実は身近な、しかし少し変わった生き物との関係を知り、思いを馳せていただく機会となることを願います。
図録開催にあたってより抜粋
A4版 96ページ
1冊 1,600円
当館受付、もしくは図鑑カフェにてご購入いただけます。