館長室
館長挨拶
近い将来起きるとされる東南海地震や大津波、富士山噴火などさまざまな情報が乱れ飛んでいますが、私たちは何を信用すればよいのでしょうか。私たちはこれから新型コロナウイルスとどう付き合ってゆけばよいのでしょうか。科学はこうした疑問に答える使命をもっていますが、私たちの理解は追いついていません。技術は一面ではわたしたちの暮らしを豊かにしてくれましたが、環境汚染などの負の側面ももたらしました。わたしたちはほんとうに科学技術の恩恵にあずかっているでしょうか。
科学技術はいま、専門家にもその全体像がみえないほどの勢いで進んでいます。こうした中で、どうすれば研究成果がちゃんと社会に伝わるか、専門家たちは模索を始めています。科学が進み、技術としてそれが結実しても、それが真に人びとの知を豊かにし、暮らしに役立つのでなければ何の意味もないからです。ミュージアムは、静岡県をめぐるさまざまな自然現象を解き明かし、さらには人と自然の共創による未来のくらしのあり方を、来館される国内外のみなさまとの対話によってお伝えする使命をもっています。みなさん、どうぞミュージアムに来てください。そして日ごろ感じていることなどを、館員とともに語り合いましょう。100年後の豊かさを考えるヒントがきっと見つかると思います。
ふじのくに地球環境史ミュージアム館長 佐藤洋一郎
館長コラム
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